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よしのたかみ /// いろLab. のブログ inluce.exblog.jp

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Rose ibis


DIC F-232
  〜フランスの伝統色シリーズ〜

Rose ibis(ローズ・イビス)

201, 87, 109
E7566F
1.9R 5.6/13.4
C0, M73, Y39, K0

カラーグループ………ブライトさん。

★memo★
ユーフォルビアを植えたプランターから、ひょっこりと顔を見せたポーチュラカ。楽しいですね、こういう出来事。最もポーチュラカだけではなく、水菜らしきものも姿を現しています。

こののびのびとしたポーチュラカの近似色としてセレクトしたのが『ローズ・イビス』。「ローズ」の響き効果なのか、『ローズ・イビス』となれば「お花の名前かなぁ…」と思ってしまいがちですが、渉禽類(しょうきんるい)の鳥にちなんだ色名のようです。
DICガイドによれば、エジプトでは「ナイル川の氾濫期に現れ、蛇を殺す」という理由から、この鳥は非常に聖なる鳥とされているようです。

色ははっきりとしたピンク。フランス語の色名において、「ローズ」はピンク系を示します。CMYKの配合を見てもわかるように、Yの多いピンクです。「ローズピンクと朱赤の中間くらい」といった感じです。

あるようで見ない色といった印象なのですが、みなさんはいかがですか?

ミドルエイジ以上になると、このような鮮やかな類いの色は、素材(質感)をはじめデザイン全般に気を配らないと、少し違和感を覚えるなぁ…とは個人的な所感です。「黄み」が強くなると、それだけで“若い色”の印象になりますから、その辺りとの微調整をしたくなるのです。

生産技術の向上により、随分と身近なものにはなりましたが、やはり“発色のよい色(素材)”は、それなりのお値段がします。一方で、安価バージョンになると、妙に“安っぽさ”といいましょうか、品がなくなる感じが否めません。さりとて、“そこそこ(お手頃)”辺りも、そうそうあるわけではありません。『アメジスト』などの発色の良い紫あたりも、同様の理由から、探すことに苦労する色だと感じています。

「色は素材次第」というのは、偽りのないこと。

そんなあんなを勘案すると、潤沢なバジェットが許される一部の人々以外は、「黄み」が強く、且つ鮮やか、つまりは “若い色”である『ローズ・イビス』は、ニット素材など、思いっきりカジュアルなアイテム、それもボーイズライクなテイストで取り入れるか、はたまたブローチやスカーフなど、アクセントカラーで効かせるかといったあたりでしょうか。

『ローズ・イビス』は、確かに鮮やかな色ですが、なるほどどうして微妙な色ですから、合わせる色は潔く引き立て役に徹することが可能な無彩色がお薦めです。 ウール素材のミディアムグレーなどもいいですね。

精妙な色味を伝えたい場合は、明暗のコントラスト感に気を配りましょう。 メリハリをつけすぎないように。せっかくの色味の印象を知覚させることが難しくなってしまいますから。
by inluce | 2012-10-31 21:14