巷にはコミュニケーションを上達させる書籍が溢れています。
『相手の気分を損なうことなく、言い返す方法…』『イヤと言えない人のための、とっさの一言…』などなど、その多くは、当たり障り無く自分の意見を伝えるために役立つフレーズが紹介されるような内容です。いわゆるコミュニケーション用語です。
語彙やフレーズは、経験の中から獲得していくものですから、それらを知らないと知っているのとでは大違いですよね。
余談になりますが、22歳の時に、新卒で配属された部署で、電話応対をしていた時のこと。
「本当にオフィス慣れしているね〜」と先輩から言われました。
学生時代にもオフィスでバイトしていたことも関係していると思いますが、遡れば幼稚園の年長さんでしょうか?
当時、レッスンに通っていたピアノ教室は、自動車でないと無理な距離。父母ともに自営業で、家から少し離れたところで働いていました。
学校から帰ると、その職場に電話をして、母を呼び出してもらいます。
「○○ですが、すみませんけれど、母をお願いいたします。」
両親の仕事関係者が、自宅にみえることもしばしばでした。
「こんにちは。次女の○○です。父と母がいつもお世話になっています。」
自宅に入る電話も、仕事関係の方がとても多かったと記憶しています。
「少々お待ち下さいませ」「申し訳ありませんが、ただ今留守にしています。」
小学校の低学年の時には、このようなフレーズは、難なく扱っていたように記憶しています。
で、本題。
もちろんコミュニケーション用語は大切です。私は、それをマナーだと理解しています。
けれども、このようなマニュアル本が溢れ、なおかつ新刊が続々と発刊されるというのは、実際には依然としてコミュニケーションの問題が残されているからです。
単刀直入に言ってしまえば、コミュニケーション用語だけを獲得しても、コミュニケーションはスムーズになるとは限らないのです。なぜなら、コミュニケーション用語というのは、コミュニケーションをするうえでの、必要条件ではあるけれど、十分条件ではないからです。
コミュニケーションがスムーズにいかない最大の要因は、「色眼鏡」です。
「色眼鏡」というと、いかにも事実を歪曲している言い方なので「固定観念」としてもいいですし、単に「フィルター」でもいいです。ヒーリングの世界では「条件付け」と言ったりもします。「心のクセ」とも言いますね。心理カウンセリングの世界であれば「心のブラックボックス」となります。
似たところでは、「主婦目線」や「若者の視点」なども加えることができます。
ただ、言葉とは恐ろしいもので、「色眼鏡」「フィルター」「固定観念」「癖」「心のブラックボックス」などとされると、「私には在る」「そんなものは無いはずだけど…」と、存在の有無にフォーカスしてしまいがちです。本来は、無形であるにも関わらず、言葉が与えられたことで、まるで実体としてあるかのように認識してしまう…だからこそ、存在の有無を問い詰めてしまうようなことになるわけです。
が、これらは全て“脳の認識モデル”の比喩的表現です。
つまりは“脳の営みの一種”であり、私はこれを“脳スタイル”と呼んでいます。でも、ここまで書いてきたら、“脳メガネ”の方がいいかな?とも思うようになりました。“スタイル”とすると、今度は抽象的すぎて、リアリティがなくなるような感じもあります。誰にでも付帯しているものであるにも関わらずに。
で、誰もが自分自身の『脳メガネ』を通じて、現実世界を見ています。そして、この『脳メガネ』は一人一人違っています。つまりは見えている現実の様子も、一人一人全く違っているのです。
ね、このような状況で、コミュニケーションしていても、かみ合わないのは当然ですよね。
ちなみに、コミュニケーションしやすい人って、似たような『脳メガネ』をかけていることが多いようです。
つまるところ、原因は『脳メガネ』。
この『脳メガネ』の種類を増やして、臨機応変に使い分けるとか、
『脳メガネ』のガラスの色を、かぎりなく透明にしていく、
となれば、コミュニケーションの問題はぐっと軽減されます。
が、なかなかどうして難しい…。
『脳メガネ』との付き合いは、既に3歳ごろから始まっていますから、余りにも、無自覚に長く付き合っているため、それをアジャストするのは、それなりに調整時間が必要になります。つまりは要練習ってことです。
で、これ以外の方法が『脳メガネ』の影響を受けない対話のスタイルを身につけること。
これが「クリーン・ランゲージ」です。
来月末に入門講座を開催することになりました。
「クリーン・ランゲージ入門講座」 by 松田依子先生
詳細は追ってアップいたしますがまずは松田先生&クリーンランゲージって???を知りたいという方は、松田先生のブログをご覧下さいませ。
…to be continued
『相手の気分を損なうことなく、言い返す方法…』『イヤと言えない人のための、とっさの一言…』などなど、その多くは、当たり障り無く自分の意見を伝えるために役立つフレーズが紹介されるような内容です。いわゆるコミュニケーション用語です。
語彙やフレーズは、経験の中から獲得していくものですから、それらを知らないと知っているのとでは大違いですよね。
余談になりますが、22歳の時に、新卒で配属された部署で、電話応対をしていた時のこと。
「本当にオフィス慣れしているね〜」と先輩から言われました。
学生時代にもオフィスでバイトしていたことも関係していると思いますが、遡れば幼稚園の年長さんでしょうか?
当時、レッスンに通っていたピアノ教室は、自動車でないと無理な距離。父母ともに自営業で、家から少し離れたところで働いていました。
学校から帰ると、その職場に電話をして、母を呼び出してもらいます。
「○○ですが、すみませんけれど、母をお願いいたします。」
両親の仕事関係者が、自宅にみえることもしばしばでした。
「こんにちは。次女の○○です。父と母がいつもお世話になっています。」
自宅に入る電話も、仕事関係の方がとても多かったと記憶しています。
「少々お待ち下さいませ」「申し訳ありませんが、ただ今留守にしています。」
小学校の低学年の時には、このようなフレーズは、難なく扱っていたように記憶しています。
で、本題。
もちろんコミュニケーション用語は大切です。私は、それをマナーだと理解しています。
けれども、このようなマニュアル本が溢れ、なおかつ新刊が続々と発刊されるというのは、実際には依然としてコミュニケーションの問題が残されているからです。
単刀直入に言ってしまえば、コミュニケーション用語だけを獲得しても、コミュニケーションはスムーズになるとは限らないのです。なぜなら、コミュニケーション用語というのは、コミュニケーションをするうえでの、必要条件ではあるけれど、十分条件ではないからです。
コミュニケーションがスムーズにいかない最大の要因は、「色眼鏡」です。
「色眼鏡」というと、いかにも事実を歪曲している言い方なので「固定観念」としてもいいですし、単に「フィルター」でもいいです。ヒーリングの世界では「条件付け」と言ったりもします。「心のクセ」とも言いますね。心理カウンセリングの世界であれば「心のブラックボックス」となります。
似たところでは、「主婦目線」や「若者の視点」なども加えることができます。
ただ、言葉とは恐ろしいもので、「色眼鏡」「フィルター」「固定観念」「癖」「心のブラックボックス」などとされると、「私には在る」「そんなものは無いはずだけど…」と、存在の有無にフォーカスしてしまいがちです。本来は、無形であるにも関わらず、言葉が与えられたことで、まるで実体としてあるかのように認識してしまう…だからこそ、存在の有無を問い詰めてしまうようなことになるわけです。
が、これらは全て“脳の認識モデル”の比喩的表現です。
つまりは“脳の営みの一種”であり、私はこれを“脳スタイル”と呼んでいます。でも、ここまで書いてきたら、“脳メガネ”の方がいいかな?とも思うようになりました。“スタイル”とすると、今度は抽象的すぎて、リアリティがなくなるような感じもあります。誰にでも付帯しているものであるにも関わらずに。
で、誰もが自分自身の『脳メガネ』を通じて、現実世界を見ています。そして、この『脳メガネ』は一人一人違っています。つまりは見えている現実の様子も、一人一人全く違っているのです。
ね、このような状況で、コミュニケーションしていても、かみ合わないのは当然ですよね。
ちなみに、コミュニケーションしやすい人って、似たような『脳メガネ』をかけていることが多いようです。
つまるところ、原因は『脳メガネ』。
この『脳メガネ』の種類を増やして、臨機応変に使い分けるとか、
『脳メガネ』のガラスの色を、かぎりなく透明にしていく、
となれば、コミュニケーションの問題はぐっと軽減されます。
が、なかなかどうして難しい…。
『脳メガネ』との付き合いは、既に3歳ごろから始まっていますから、余りにも、無自覚に長く付き合っているため、それをアジャストするのは、それなりに調整時間が必要になります。つまりは要練習ってことです。
で、これ以外の方法が『脳メガネ』の影響を受けない対話のスタイルを身につけること。
これが「クリーン・ランゲージ」です。
来月末に入門講座を開催することになりました。
「クリーン・ランゲージ入門講座」 by 松田依子先生
詳細は追ってアップいたしますがまずは松田先生&クリーンランゲージって???を知りたいという方は、松田先生のブログをご覧下さいませ。
…to be continued